みなさん、こんにちは。酔う(よう)です。

佐世保で迎えた朝。この日も早めにチェックアウト。五島列島と並んで、今回の旅の目的である池島を目指すのだ。市街地からほど近くにあるフェリー乗り場へ到着すると多くの人がフェリーを待っていた。池島に行く人がこんなにいるのかなと思ったら、最初の経由地である大島でほとんどの人が降りてしまった。

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佐世保市を出航後、約1時間後に池島に到着。フェリーを降りたのは自分を含めて数名だけだった。

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島に到着すると何ともシュールなオブジェクトが。。。

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それもかなりの数が置いてある。ドラえもんやドラミちゃんにそっくりなものも。

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「ようこそ池島へ」

手作り感満載のオブジェクト。

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池島といえば比較的最近まで採炭が行われていたことでも有名な炭鉱の島。特に炭鉱&島のマニアの間では軍艦島(端島)と並ぶくらい有名な島である。ここ池島では、稼働時に利用していた坑道、重機等を使った炭鉱ツアーが開催されている。 本当はそれに参加したかったんだけど、3日前迄に申し込みが必要ということに気付いた時には既にその期間を過ぎていた。

仕方がないので、今回は自分で歩ける範囲で島をブラブラ散策しようと思っていた。するとツアーの事務所のようなものを発見。声を掛けてみると反応が無い。近くにあった売店の店員さんに尋ねると、係の人のところまで案内してくれた。ありがとうございます。

数人の作業着を着たおじさん達がツアーの準備をしている。せっかくなので駄目元で頼んでみよう。

『すいません、予約してないんですけど、今日のツアーに参加出来ますか?』

「予約しとらんの?うーん、、、今日は予約で一杯たい。。。」

『あ、そうなんですか。。。』

「お兄さん、どっから来たと?」

『東京から来ました』

「東京から来たと!?長崎だったら断っとったけど、せっかく東京から来たならしかたないけん。」

1人のおじさんがオフィスに電話をし、許可を取ってくれたので、急遽参加費を払って参加させて頂けることに!ありがとうございます!!加えてオプションツアーも参加させて頂くことにした。

といっても、ツアー迄まだまだ時間がある。それまで1人で島を散策することにしよう。

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炭鉱のシンボルマークでもある竪抗。まだ状態は良いようだ。

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さらに歩くと、草に覆われた建物が。。。

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こっちもそう。人が住んでいる気配などまるでない。

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まるでゴーストタウンのようになっている。

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いやー、これは想像していた以上に凄い。。。

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草だけでなく、木のようなものが生えているところも。。。
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見方によっては今はなき青山アパートに見えなくもない。。。

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しかし自然の力は凄い。。。放っておくと再び自然に帰っていくのだろう。

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と言っても、島自体に人が住んでいないわけではない。営業しているお店もあったりする。

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おっと、これは!! 

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8階建ての高層社宅。最近、池島の中でも有名なスポットとして紹介されている建物。これは確かに凄い!その存在感に圧倒される。

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池島小学校と池島中学校。島にあるとは思えない立派な建物だ。現在通っているのは、なんと小学生が1人だけ。以前、テレビのナニコレ珍百景で取り上げられたことのある池島。その時に小学生が1人だけということが紹介されていた。

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平成11年度の卒園児ということは、皆さん、20歳を過ぎているということか。

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さながらゴーストタウンのような感じだけど、現在でも160名程が住んでいる。ただピーク時には8,000人近く住んでいたらしいから、それからするとかなり寂れた感じなのは仕方がないところだ。

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これは確か海水から真水を作る機械だったかな。象のように見えなくもない。

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うーん、まさしく炭鉱の島。のんびり歩いていたら、炭鉱ツアーの時間が近づいてきたようだ。

集合場所から建物の会議室へ移動。そこで説明を受けて、ヘルメット、ヘッドランプ等を装着する。いよいよツアーがスタート。
 
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トロッコ列車に乗り、坑道へ向けて出発。

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実際には浅い坑道を使うので、下るのではなくトンネルを進むような感じで坑道に到着。

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元炭鉱マンのガイドさんが長崎弁で説明してくれる。全員ヘルメットとヘッドランプ着用。背中にはバッテリーを背負う。

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穴を掘る為のドリルだったかな。かなり巨大な重機だ。

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これは火災が発生した時に入るエアーマントだったと思う。緊急時に煙やガスを吸わない為にこの中に入るらしい。

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ちなみに光が見えるところが、実際に使われていたこの坑道への入口とのこと。かなりの傾斜がある。

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全員ヘルメットとヘッドランプを装着しているので炭鉱マンになった気分を少し味わえる。

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実際に使われいた計器類なども展示されている。これはガス警報器。炭鉱ではガス爆発とかが多く発生していた為、このような計器類は重要なのである。

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なかなか経験できない貴重な体験だ。

炭鉱ツアーも無事終了。次はオプショナルツアーへ。実は、これがかなり興味深い内容なのである。先程のガイドさんとは別の方にチェンジ。普段は立ち入れないエリアでのツアー。途中まで全員ヘルメット着用する必要がある。 

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最初にやってきたのは、先ほど遠くから眺めた竪抗。遠くから見るとの近くから見るのでは迫力が全然違う。

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2001年まで稼働していたので比較的状態は良いようだ。

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眼下には小さな集落が見える。元々は繁華街だったらしいけど、今ではその面影はない。

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うーん、壮観な眺めだ!

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炭鉱好きにはたまらない。

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こちらも重要な設備。今にも動き出しそうな雰囲気だ。

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坑内へ炭鉱夫を乗せて運ぶ列車。シートの座り心地等も考慮されていたようだ。

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こちらはまた違ったタイプの列車。貨物車なのかな。

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こちらは坑内への入り口。ここから列車で下って坑内へと進んでいた。炭鉱ツアーで明かりが見えたのがここだったのか。

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こちらの貨車はジュラルミン製。普通に見えても結構お高いものが多く残っている。

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続いては先程1人で見学した炭鉱アパート群へ。するとガイドさんが鍵を開け始めた。え?ここに入れるの?

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階段を上がっていくと、安眠中との旗が。昼夜問わず交代制で働くのでこのようなものが必要だったらしい。

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階段を上がって一番最上階の部屋へ入る。

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へぇー、こんな感じだったのか。

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当日使われたものが展示されている。保安週間なんていかにも炭鉱の島らしいポスターだ。

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さらに屋上に上がり、炭鉱アパート群を眺める。

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何度見てもやはり凄いなぁ。

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さらに歩いて高台からの羨望。右にあるのは先程とは別の竪坑。左の島の坑内設備の制御もすべて池島から行っていたらしい。

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先程訪れた高層住宅が並ぶエリアへ。

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近未来の廃墟のような圧巻の風景。

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建物の真ん中位にあるのは渡り廊下。建物の反対側の道路と同じ高さに作られている。つまり建物の表側と裏側では道路の高さが違うのである。島ということもあり住居を確保するのに苦労したようだ。

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先程は気が付かなかったけど、解説付きのプレートもあった。ガイドさんが説明してくれたので、色々と不明な点もよく分かった。

炭鉱ツアーだけでなく、オプションツアーに参加して良かった。池島に訪れる機会のある方は、炭鉱ツアーに加えてオプションツアーも参加した方が断然楽しめると思う。

オプションツアー終了後、港に戻りフェリーを待つ。実際本物を見るとやはり迫力が全然違う。そういえばツアーに参加した人の中には宿泊される方もいるようだ。宿泊施設もあるので、今度訪れる機会があれば利用してみるのも良さそう。

港でまったりしているとフェリーがやってきた。佐世保に向けて出発することにしよう。

つづく。