みなさん、こんにちは。酔う(よう)です。

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この日は早めに竹富島を出発し、石垣島へ向かう。

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石垣島からフェリーに乗り、与那国島へ向かうのである。フェリーよなくに。通称「ゲ◯船」と呼ばれるこのフェリーはよく揺れるらしく、嘔吐する人が続出することからそう呼ばれているらしい。加えて船は週2便しか出ていないので、飛行機で行く人も多いようだ。今回は行きだけフェリーに乗ってみることにした。初めての与那国島。果たして無事到着出来るだろうか?

ちなみに離島ターミナルから与那国島行きのフェリー乗り場はやや離れているので注意が必要。

乗船するとピカピカの船内。これがゲ◯船??と思ったら一昨年新しい船になったばりらしい。トイレはウォシュレット付きでこちらもピカピカ。

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しかし洗面台には、「嘔吐しないでください」との張り紙が(汗)

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客室というか席はいくつかのタイプがあって好きなのが選べるようだ。こちらはお馴染みの絨毯の雑魚寝席。

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なんと2段ベッド席もある。

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そしてこちらが椅子席。フェリーであまり椅子の席に座ったことが無いのでここにすることにしよう。まぁ値段が一緒なのでどこでも良かったんだけど。いざ、座ってみるとリクライニング付でかなり広々としている。これはなかなか良い。

定刻どおり10時出航。与那国島に向けて船は穏やかに進む。果たしてゲ◯船の汚名返上なるか??

さて、いつから揺れ出すのだろう?西表島を過ぎたあたりから揺れが強くなるとは聞いていたけど、それでもゆっくりと揺れている程度。うたた寝しつつ、何事もなく船は進む。

いつの間にか西表島は見えなくなった。大海原をフェリーが進む。一体、いつから揺れるんだろう??

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しばらくウトウト昼寝していると、島影が見えてきた。与那国島だ!絶海の孤島という表現が凄く良く合う。それにしても、ここまであまり揺れずに来てしまった。良かったような悪かったような、少し複雑な気持ちになる(汗) 

与那国島には
14時過ぎに無事到着。実に質素な港。到着すると物資の積み下ろしでかなり賑やかな感じだ。

記念すべき与那国島へ初上陸!日本最西端の島。ちなみに有人の最南端は波照間島だけど、実際の最南端は沖ノ鳥島で人が住 んでいない(というか住めない ので上陸することが出来ない。与那国島は有人・無人を抜きにしても 文字通り最西端の島。石垣島より台湾に近く、まさしく国境の島なのである。

さて、本日の宿に電話して送迎を待つことにしよう。本日泊まるのは旅館。民宿でも良かったんだけど、たまには趣向を変えて旅館に泊まることにした。

荷物の積み下ろしを眺めつつ、送迎の車を待っていても迎えが来ない。いつの間にか一緒に乗船してきた人達もいなくなり、港で1人迎えの来ない孤独な男となってしまった。

まぁ急ぐわけでも無いし、そのうち来るだろう。暫くするとようやく送迎の車がやってきた。
フェリーが、思いの外早く着いたので、遅くなって申し訳ないとのこと。いえいえ、大丈夫です。

荷物を降ろして、同じ
祖納の集落にある与那国ホンダで原チャリを借り、さっそく走ってみる。

前回の大型台風の爪痕もの生々しく、場所によっては立ち入り禁止になっていたり、風力発電機の羽根が折れていたりするではないか。それほど威力が凄かったようだ。

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まずは島の東端にある岬を目指すと、有名な与那国馬がのんびり歩いている。

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海をバックにした風景がいかにも与那国らしい。

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しかしどこを見ても馬だらけ。かなり人に慣れているようで目の前にいても特に逃げる様子もない。いや、むしろ道を塞がれたりして少々困る。

それにしても、馬の糞の数が凄い!ビックリするくらい多い。うっかり足を滑らせたら一大事だ。

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ちなみに道路にはテキサスゲートと呼ばれる溝が設けてある。牛をこれ以上進めないようにするために敢えて溝を設けているのである。牛だけでなく原チャリで走る時も衝撃が強いので通過する時は注意してくださいとお店の人が言っていたのを思い出した。 

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与那国は他の八重山の島とは異なり集落などの一部を除き、  断崖絶壁に囲まれてる荒々しい島。

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海はコバルトブルーと言った感じの紺碧色。男性的な島と言われる理由が何となく分かる。

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途中、断崖絶壁の上にある展望台から眼下の「立神岩」を眺める。何だか不思議な形をした岩だ。そう言えば、その昔、竹富島の民宿で、立神岩がアレの形に似ているとか言って、◯◯◯◯岩と言って下ネタばかり言っていたしょーもない爺さんの事を思い出した。そうか、この岩のことだったのか。あの爺さんは、元気でやっているのかな?あまり元気過ぎても困るけど(汗)

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島をぐるりと見て回り、最西端之地へ。今日の目的はここで日本で最後に沈む夕陽を見ることだ。

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夕方に合わせて岬に到着すると、同じように夕陽を待つ人達がチラホラ。

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日本で一番最後に沈む夕日が見えるとなると、なんとも有り難みが増すような気がする。
 

しかし普段は夕陽なんか全く気にもしないけど、旅に来ると見たくなるから不思議なものだ。あの哀愁が漂う感じが旅情を盛り上げるのだろうか。客観的に1人夕陽を見ている自分を見ると何だかとても恥ずかしくなる。

宿に戻って夕食。旅行客は自分一人だけ。何かイベントでもあるんですか?宿の女将さんによると、与那国島は建設ラッシュで宿泊も建設工事関連の人が多いとのこと。どおりでなかなか宿の予約が取れなかったわけだ。 

夕食後、シャワーを浴びて、せっかくなので飲みに行くことにした。とあるお店に行ってみると残念ながら予約で満席。 

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ぶらぶら歩いていたら女酋長というお店があったので入ってみることにした。 

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【生ビール:500円】
初めての与那国島に乾杯!生ビールが美味しく感じる。 

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【お通し:200円?】
お通しはカニカマとキュウリの和え物

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【島やっこ:450円】
既に夕食は食べたので軽めに島やっこを注文。と行っても、島どうふはどっしりとした豆腐なので、いつもの豆腐の感覚で食べるのとだいぶ異なる。

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【海波(1合):850円】 
選んだ泡盛は海波。氷と水は無料で付いてくるのが嬉しい。 

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もちろん与那国島なので花酒もあるけど、今日はこの辺にしておこう。

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【もずく酢:300円】 
もずく酢というと、柔らかいものがあったりお店によって食感が異なるけど、こちらのお店はしっかりとした食感を残している。

カウンター席は僅か4席。座敷席とテーブル席がメインなのはこのお店だけではないだらう。恐らくみんなで集まって呑むという文化、というか使われ方が多いからだと思う。女酋長という怖い?名前のお店だけど、実際の雰囲気は明るい感じだ。

お会計は2,300円。どうもご馳走様でした。

次の日。

同じ民宿に連泊出来なかったので近所にある別の宿に移動。昨日借りた原チャリに乗ってちょっとした引っ越し。本日の宿はゲストハウス。基本的に相部屋なんだけど、個室があったの予約してみた。比較的新しいのか設備は綺麗で、一通り揃っているようだ。 

さて、昼食にしよう。お昼は「ゆきさんち」というお店でカレーを食べようとしたらなんと閉店とのこと。残念! 

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とはいえ他にも食べるところはある。漁港のすぐ隣にある海人食堂で食事をすることにしよう。

メニューには普通の定食もあるものの、やはり海鮮系のメニューを食べたい。 

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【キハダマグロ定食:800円】 
カジキマグロ定食は売り切れだったので、キハダマグロ定食にしてみる。 

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鮮度も良いのもあるけど、ボリュームもあってこれはかなりお得な定食。カジキマグロが無かったのは残念だったけど、これは満足出来る内容だ。

この日も原チャリで島をぐるりと一周。それなりに大きな島なので自転車だとかなり厳しいだろう。

一旦、宿に戻ってのんびり過ごす。

夕食は日本最西端にある居酒屋に行ってみようと思いつき、事前に電話してみたものの予約で一杯(涙)。ネタ的面白いと思ったものの、敢え無く夢破れる。 

そもそも、北海道の稚内でも最北端の居酒屋で飲んでいないということを思い出し、自分を納得させる。続いて、吉田類さんが訪問したと言われる「最端」というお店に電話したところこちらも予約で一杯。一体どうなってるんだ??やはり建設ラッシュの影響か??

結局、夕食は宿から少し歩いた近所のお店へ行ってみることにした。最初は1人だったのにいつの間にか地元のお客さんが集まってきた。他に観光客はおらず完全なるアウェイ。大きなテーブル席で皆さんと相席になって酒を飲む。特に誰からも話しかけれなかったのでテレビを見ながら1人静かに飲む。

さて、会計をしようとすると、

「お兄さんは東京から?与那国はどう?」

そこから堰を切ったように他のお客さんからも話しかけられた。なーんだ、最初から話しかけてくれ(汗)皆さん、人見知りなのか、与那国島の方は観光客慣れしていないように感じた。 

宿に戻ると宿主さんとお客さんがテーブル席を囲んで魚や貝を肴にゆんたくが始まっていた。お客さんは女子2人と男3人、そのうちの1人はスイス人。宿主の奥さんも加わり楽しく飲む。

翌日。お昼過ぎの飛行機まで時間があったのでバスに乗り久部良集落へ。同じ宿に泊まっていた女の子も同じバスに乗るという。行きたいお店があるとのことで、バスを降りてそれぞれ別の店へ向かうことにする。自分は昨日と同じ海人食堂だ。定食を注文して、のんびり待っていると、なんと先程の女の子がやってきた。どうやら目的のお店が見つからないらしく、結局2人並んで食事をすることになった。

昼食後、予め予約していたタクシーを待つ。ちょうど昼食時は島内のバスが走っていないのである。先ほどの女の子はこの辺りを散策してから宿に戻るとのこと。

「では、またいつかどこかで!」

まぁ、再会することはあまりないのだが、一応旅人同士のお約束の挨拶で別れる。

さて、タクシーがやって来た。宿まで送ってもらうと事前に聞いた料金より高いじゃないか(汗)それを聞いた宿の奥さんは「随分高いランチね」と言って笑っている。

時間になり、宿のご主人に与那国空港まで送迎してもらう。 

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空港に到着すると飛行機が停まっているけど、かなり小さく見える。あれに乗るのかな?と思ったらやはりそのようだ。ターミナルから飛行機まで歩いて搭乗する。

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近くまで来ても、やはり小さい(汗)

離陸後、30分程で石垣島に到着。フェリーだと4時間もかかるのに、あっという間だったので拍子抜けしてしまった。初めて与那国島に来たけど、八重山とは異なる独特の雰囲気を持った島だ。建設ラッシュでちょっと慌ただしい感じだったけど、いずれ落ち着いた頃に再び訪れてみたいと思う。

次回こそは最西端の居酒屋で呑んでみようと心に誓うのであった。

つづく。